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◆梨地橐吾山吹十種香箱◆

梨地橐吾山吹十種香箱 (なしじつわやまぶきじっしゅこうばこ)
江戸中期17世紀後半~18世紀初頭
香木を聞き分ける組香の香札などを入れた箱です。

葵の紋と長門沢瀉紋があることから
越前松平家から長州毛利家への
嫁入り道具といわれています。

かつての展示資料によると、家康の次男結城秀康の娘
喜佐姫所有の伝承といわれていますが
1610年といわれる嫁入りでは制作年代との違いがあります。
初代福井藩主松平忠昌の三女
千姫が毛利綱広への嫁入りの時か、
七代藩主松平宗昌の長女勝姫が毛利宗広への
嫁入り道具の可能性もあると書かれています。

沼田頼輔の『日本紋章学』によると
葵の紋の葉の模様(芯)の数から
時代区分がされています。
1610年の秀忠時代は33芯なので
明らかに違います。
家重以降13芯になっているので
描かれているのはそれより多いことから
千姫か勝姫のどちらかの可能性が高いのでは
ないでしょうか。

◆梨地橐吾山吹十種香箱◆

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